2008.06.24 20:44 (火) 読書
そして、自分からみてそっくりな他人が居たとして、彼は第三者から見て自分に見えるのだろうか。
戯言シリーズ第2巻は、いっくんが自分にうり二つな”精神”の持ち主と出会うお話。
連続殺人が2組ほど起こりますが、それはおまけ。
それにしても。
蛇足というか、落ち穂拾いというか。
最強の赤い人がやることがそれだけなんて、なんて勿体ない世界なんだ。
+ + +
目次
第一章 斑裂きの鏡(紫の鏡)
第二章 遊夜の宴(友夜の縁)
第三章 察人期(殺人鬼)
第四章 赤い暴力(破戒応力)
第五章 酷薄(黒白)
第六章 異常終了(以上、終了)
第七章 死に沈む(シニシズム)
第八章 審理(心理)
終 章 終われない世界
愛されなかったということは生きなかったことと同義である。――ルー・サロメ
前回書き出しから「面白くなかった」という感想を抱いたこのシリーズ。
何故こんなに待ち遠しかったのだろう。
そしてこれほどに面白く読み進められたのだろう。
それは、いーちゃんが居るからだ。
++
この戯れ言シリーズ第2巻では、いーちゃん改め(?)いっくんが、相変わらず周りに巻き起こる殺人事件を淡々と飄々と解決したようなしなかったような、第1巻と変わらないような展開が待っています。
でも、これは推理小説ではあり得ない。
人殺な出来事は起こりまくりますが、どこまでもおまけ。
メインは帯のアオリ文句にもなっているとおり、
なのです。戯れ言遣いと
殺人鬼の邂逅――
いっくんが覗いた鏡の向こうに見えた物、周りの人がいっくんを覗いた中に見えた物。
そこに一体何がある。
人が一生かけても決してみることの出来ない物、それは自分自身です。
外見だけなら写真でも動画でも鏡でも見ることは出来ますが、その精神まで写せる機械は残念ながら今の世の中には存在しない。
そんなあり得ない存在を目の当たりにしてしまった時、人はどうなるのだろうか・・・。
++
それにしても、あまりに”壊れきった”主人公が素敵です。
その周りに集まるいろんな方向にずれきった人々も素敵です。
この巻に限っていえば、一番共感できたのは智恵ちゃんかな。
彼女がいっくんと出会ったときに感じたものが私にも判る気がする。
それがあるから第1巻冒頭を読んで「面白いか?これ」な感想を抱いたにも関わらず今もこうして続きを読んでいる・・・のだろう。たぶん。
続き、単行本でがーっと買っちゃおうかなぁ?
著者:西尾維新
出版社:講談社
出版社:講談社
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